今日は、送金手数料の節約について検討してみましょう。
ベトナム株に限らず、海外に通貨を送金するのには手数料がかかります。
そして中々に高い。
節約する方法を知らないと、投資を始めるまでに1~3%の資産を削ることになります。
10年前には、「銀行の送金より、FXを経由した送金が有効」でした。投資再開に際し、また調べてみました。
結論からいうと、「YJFX!(旧外貨ex)+プレスティア(旧シティバンク)」が、2010年同様、まだまだ有効でしたので、継続して利用していくべきです。
※ホーチミン市の夜景(2010?)
写真を見ると現地に行きたくなりますね。
●もくじ
1 海外の送金は知らないと無駄に手数料を取られる
2 外貨を準備してから銀行で送金する
3 今後を見据えて仮想通貨という方法
4 まとめ
1 海外の送金は知らないと無駄に手数料を取られる
海外送金の際には、様々なところで手数料がかかります。
手数料がどのようになっているか分かっていないと、投資をする前から自分の資産を目減りさせることとなります。
●送金までの手数料の流れ
① 為替手数料
為替手数料、つまり円をドルに交換する際にかかる手数料です。
1ドルが105円だとしても、銀行で1ドルを買うときに106円で売り、1円を手数料とするような仕組みです。
USドルの場合、銀行の場合安いところで50銭、高いと1円以上取られるようなケースもあります。
そこででてくるのが「FX(外貨ex)の利用」です。
② 送金手数料
送金手数料、すなわち外貨を外貨預金口座や指定の証券口座に送金する手数料です。
たいてい固定ですが、たま送金額に応じて高くなるようなものがあります。
送金額に上限を設定する金融機関も多く、後述するプレスティア(旧:プレスティア)の場合は円換算で送金額300万円までになります。
言い換えると、「300万円分ごとに送金手数料が再びかかる」わけです。
③ 受け取り手数料(リフティングチャージ)
送金先の口座でお金を受け取るときの手数料です。
サッカーのリフティングと同義なんだと思います。(調べてませんが)
一番わかりづらい手数料ですが、日本からのドル送金の場合は為替手数料ほど大きい感じはしません。
(送金日と到達日の為替レートが違うことと④が同時にかかり、
かつ、内訳が送付されないので見分けにくいのですが、ほぼゼロのようです。)
④ 受け取り後の為替手数料
ベトナム投資の場合は私が利用している証券口座では、円かドル送金です。
そのためベトナム株を買うためは、日本円、米ドルをベトナムドンに変換しなければなりません。
①と同様、為替手数料を再度支払い現地通貨にします。
ベトナム株投資のように証券口座に直接送金する場合は、③と④が同時に発生し、内訳がはっきりわかりません。
現状、ドル送金でそこまで手数料が発生しているイメージはないですね。
⑤ その他
後述、ドルに変換したあと、現地のルール(法律や約款)により、その他手数料を考慮する必要があるケースがあります。
(基本的にはかからないとは思いますが、どちらにせよ、③~⑤は、コントロールすることは困難です。)
3 外貨を準備してから銀行で送金する
結論で書いたとおり、「YJFX!+プレスティア」の送金方法が有効です。
海外送金も準備をしておくだけで大分コストを下げられます。
(なお、ゆうちょ銀行はドルを準備して送金することはできません。できる銀行か確認が必要です。)
手軽さだけでいうと、ゆうちょ銀行などの「銀行からの直接送金」が次点に挙がるのですが、少々手数料が高めなのと、送金に時間がかかるのが難点です。
FX会社の現受(コンバーション)サービスを使うことで、安い手数料でドルを両替できます。
簡単な比較をしてみましょう。
10,000ドル(100万円程度)を両替(海外送金)した場合、証券会社の受け取り手数料(リフティングチャージ等)を別にして、
●ゆうちょ等の一般的な銀行
為替手数料 1円(/1ドル)×10,000(ドル)= 10,000円
(さらに送金手数料で2,000円~6,000円、
合計12,000円 ~ 16,000円 )
●新生銀行,三井住友銀行など、比較的外貨に強い銀行
為替手数料 50銭(/1ドル)×10,000(ドル)= 5,000円
(さらに送金手数料で2,000円~6,000円、
合計7,000円 ~ 11,000円 )
●プレスティア+外貨ex(YJFX!)
為替手数料 0.3銭(/1ドル)×10,000(ドル)+1,500円= 1,800円 【ここまでが、外貨ex】
送金手数料 3,500円 【ここがプレスティア】
合計5,300円
(※さらに、プレスティアの月額の預金平均残高が100万円以上等の場合、
手数料が1,500円安くなり、3,800円で済みます。)
参考(プレスティア公式ページ)
小規模なら誤差程度の手数料も、送金上限の300万円くらいまで送金するようになると中々の差が出てきます。
3 今後を見据えて仮想通貨という方法
2010年にそれほど価値を見出されていなかった仮想通貨。
2019年になるとそこそこ決済にも使われるようになり存在感を発揮しています。
もしかしたら対応しているかもしれないと思い、現地証券口座の担当者に確認をしてみたところ、
「(ベトナムでは)仮想通貨(ビットコイン)などは、まだ正式に流通してないため、送金が不可能です。」とのこと。
残念。
自分が取引している証券会社しか確認していないものの、現時点では中々扱いが難しいのかもしれません。
ただ、ベトナムに銀行口座があり、なんらかで銀行口座に送金する前に仮想通貨をベトナムで受け取る手段があればいけるかもしれませんね。(かえって手数料がかかる結果になりそうですが。)
仮想通貨も取引所の手数料(為替手数料と同様)が気になるところ。
銀行は1USDに対し1円なので、それより安い取引手数料である必要があります。
ビットコインに明るくない私が調べたレベルだと、取引所により、1%のスプレッド(手数料)を取る取引所もあるようで、
107円なら1.07円>1円のため、銀行より高い手数料の可能性があります。
4 まとめ
結論はシンプルに、
外貨送金には、9年前と同様に【外貨ex(YJFX!)+プレスティア(旧:シティバンク)が有効】のようです。
(当時より、このルートが有名になったのか、多少手数料を上げられていましたが、まだまだ行けます。)
結局安く送金する際は、通貨(JPYでもUSDでもBTCでも)そのものより、中間で取られる「手数料」が大きい。
今回はビットコイン等仮想通貨に期待したのですが、現時点で取り扱い不可能。
なんらか経由すれば使う手段がありそうな気がするのですが、取引所のスプレッドと、ベトナム現地での送金手数料が高ければ。それほどFX+銀行送金(電信)との差はないようです。
海外投資をするときは、送金手段と手数料は重要です。少しでも安く済ます必要があります。
送金のための口座開設(外貨ex+プレスティア)は、冗長になるので省略しますが、
ノウハウが役立てば幸いです。